梅雨の晴れ間の猛暑日に、松禪寺では栗尾ふるさと委員会(委員長・藤田正一さん)主催による薬師祭を、7日(日)午後1時半より開催しました。約25人のお参りをいただきました。
午後1時半から境内の薬師堂で法要を執り行い、参拝者皆さんと一緒に般若心経などを唱えました。法要では栗尾薬師如来の功徳により参拝者皆さんの健康と世の中の安寧を祈りました。
午後2時からは、寺の近所の空き家を借りて杞柳細工の活動を行っておられる「柳と暮らしОNTО(オント)」の岡井見恩子さんにお越しいただき、『伝統をもう一度、日常へ。』~しなやかな心で~と題して、今の活動に至るきっかけなどを話していただきました。
岡井さんは、大学時代にエシカル消費(人・社会・環境に配慮した消費)について学んだことが転機となり、「大切に作られたモノを、大切に使う」生活を心掛けるようになったといいます。ものづくりに強い関心があったことから、エシカルファッションの製造をする企業での勤務を経て、2021年4月に豊岡市に移住。地域おこし協力隊として、より理想に近く魅力的に感じた「豊岡杞柳細工」の伝統継承プログラムにて活動を開始されました。柳の栽培から材料加工、製作、販売までを学び、 2024年4月に任期を終え、工房「柳と暮らし ONTO(オント)」を開設されました。製作だけでなく、豊岡の伝統を身近に感じてもらうためにカゴ編みワークショップも行われています。一つのものを長く繕いながら使うことで「育てる楽しみ」を知って頂きたい、という想いで活動されています。
岡井さんの希望は、「生活様式に合った魅力ある製品をつくることで、若い方にも興味を持っていただきたい」、そして、工房にも気軽に来ていただきたいと話されました。工房の最新情報はInstagramにて発信されています。
最後に、お薬師さんにお供えしたお餅の餅まきを行いました。快晴のもとにぎやかな歓声が境内に響き渡りました。
ことしも無事に薬師祭を終えることができました。参拝者皆さん、ふるさと委員皆さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。